不良サラリーマン(♂)かつ漏電生活者の日常


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軍艦島の遺産

軍艦島の遺産(長崎新聞新書)
 風化する近代日本の象徴
ISBN4-931493-53-X

 今週初めに購入した「軍艦島の遺産」を読み終えました。石炭と炭鉱の話、知らないことばかりで新鮮でした。

#軍艦島=端島(炭鉱)

 40代後半の私の石炭体験は、祖父の家の風呂、とその昔SL少年だったころの蒸気機関車ぐらいでしょうか。風呂釜に黒い石炭をくべるのが面白かった思い出があります。ただすぐに石油バーナーに変わってしまいました。蒸気機関車は中学生の頃までは比較的近くで見られましたが、それも無くなり。

 「石炭をくべる」という言葉が無くなっていくんでしょうね。

 以下、内容について

●日本で最初の鉄筋高層アパート

 大正5年(1916年)に7階建ての高層アパートが建てられた。これが日本で最初の、と言われている。同潤会アパートはその10年後。

●閉山

 端島炭鉱は1974年、高島炭鉱は1986年、池島炭鉱は2001年にそれぞれ閉山。2001年まで操業していたとは知らなかった。国内で最後まで残った炭鉱は北海道太平洋炭鉱(釧路)で、2002年に閉山。

 池島と釧路はその後、研修を行う施設として維持され海外からの研修生を受け入れている。

●米潜水艦が魚雷を発射

 軍艦島を本当の軍艦と間違えてアメリカの潜水艦が魚雷を発射したという伝説がある。しかしこれは間違いで、正しく石炭運搬船を狙って攻撃し沈没させている、と。米軍を間抜け扱いしかったという意図があったのでは、という説が紹介されている。

●グラバー

 長崎の観光名所として良く名前を聞く「グラバー邸」。異人さんの住居であったということは分かるが、そもそもグラバーってどんな人? 本書によると明治元年、高島炭鉱に西洋式の採炭設備を導入した人らしい。日本の石炭産業の礎を築いた人の一人なんでしょう。

●海底ケーブル

 本書の内容とはちょっと関係ないけど、日本で初めての海底ケーブルが明治4年(1871)に上海-長崎、長崎-ウラジオストックに敷設され運用を開始された、という記述があります。こんなに早い時期に海底ケーブルが使われていたとは知りませんでした。もちろん電話じゃなくて電信なんでしょうが。「明治5年(1872)大久保利通がニューヨークからロンドン経由で東京あての電報を打ったが、長崎まではわずか数時間で達したのに、長崎から東京までは飛脚郵便のため三昼夜を要した」というエピソードが紹介されています。

 他にも島の生活の様子が詳しく紹介されていてとても興味深い内容でした。
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by over45 | 2006-03-25 10:24 | 読書