不良サラリーマン(♂)かつ漏電生活者の日常


by over45
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

「まほうの電車」堀田あけみ

 堀田あけみは好きな作家の一人です。登場人物が名古屋弁を喋ってるから(笑)。この作品も舞台が名古屋で、当然会話は名古屋弁で進められます。5つ年上の女性との付き合いが語られています。

 彼女とその友人がこんな会話交わします。タツヤ君が彼氏、ひめこさんが彼女。

「私、千種まで歩くわ」
「なんで。桜通線、乗らんの?」
「うん。千種に用がある。タツヤが千種でJR降りるでさ」
「待ち合わせ?」
「ううん。いつか得るかもわからん。だいたいこんな時間だないかなあと思って。もしかしたら、もう帰ったかもしれんし」
「そういうのって、上手く行かんことの方が多いよ。やめときゃあ。こっから千種って、結構あるに」
 一応、友人はそう言ったけれど、すぐに撤回した。
「でも、ひめこがそうしたいんなら、そうしたら。きっとあんた達、そういうことが好きなんだよね。ほら、彼もコンサートの終わる頃に迎えに来たりしてさ。お互いのこと、待つの、嫌いじゃないんだね、きっと」
「うん、嫌いじゃない。会えんかもしれんて思うで、会えたとき、倍嬉しいし。会えんでも、待っとる間が楽しいしね」
「やっぱ、純愛だね。ひめこ、変わったわ、本当に」
「ごめんね、勝手して」
「ううん。会えたら彼によろしくね。会えるといいね」


 この作品は1991年に書かれている。この頃は、まだケータイが普及してなかったよね。だから恋人をただ待つという行為ができたんだろうけど。

 「会えんかもしれんて思うで、会えたとき、倍嬉しい」

 今時、こんな情緒のある言葉を吐く恋人がいるだろうか。ストーカー扱いされてしまいかねないですね。
[PR]
by over45 | 2005-10-09 16:03 | 読書